第70回全国中学校理科教育研究会東京大会【2日目文部科学省講演】

【第70回全国中学校理科教育研究会東京大会2日目】


2日目、会場は東京ビックサイト!

→東京オリンピック・パラリンピックの2020のプレス会場にもなった、有名な場所だそうです。とにかく大きい。田舎者ゆえ、上をキョロキョロ・・。




広い会場で、開会式が行われました。

開会式は、来賓祝辞や表彰がメイン。そして、文科省講演と続きました。


【以下内容のまとめ】

文部科学省講演 視学官 藤枝秀樹 先生の講演より

全国指導主事会で各都道府県から現状としてでる課題は大きく3つ

①探究の過程を踏まえ授業改善 →だいぶやっているが、やると時数が不足する。

②指導と評価の一本化のための学習評価 → 主体的な学びの部分がやはり認識不足。

③ICTの効果的な活用 → 取り入れる教員と全く取り入れない教員の差が大きい。ペーパーの良いところ、ICTで良いところ、それぞれを取り入れて欲しい。


◯改訂のポイント

・科学的に探究する学習を充実

・日常生活や社会との関連を重視

→この2つを大事にしてほしい。


◯教員に求められるもの

・インタープリター(翻訳者)である。→様々なものがブラックボックス化してきたので、その仕組み(例えばスマートフォンや公共交通機関カードにコイルがあること)などをもとにその仕組みに触れる。

・ティーチャーよりもファシリテーター(伴走者)→教えるのではなく支えるをイメージした授業づくりを行う。

◯10年前と何が変わった?

・3つの資質能力が端的にわかりやすく書かれている。

・10年前は見方考え方を養うことがゴールであったが、新しい学習指導要領は見方考え方を使っていくこと。

(「見方・考え方」は資質・能力を育成する過程で働く、物事を捉える視点や考え方として・・・」

ここでは、この資質能力をみたいというもので、教員はついたかをみていくことが大事。

◯予測のつかないものに立ち向かうのが今の子供達

・全教科について、正解のないものに立ち向かうために、なんとかしていく力をつけさせたい。

◯全国学力状況調査を踏まえて

以下のサイトに参考動画があります。

https://www.nier.go.jp/kaihatsu/shidousiryou/rika/r01.html

ここを参考にまた探究の過程を意識した過程を考えてほしい。


(ここから「神調査官に交代」)

◯大問1で静電気に関する質問を出したが、放電と帯電についての認識が半分くらいだった

 →これをどうすれば良いのか、参考例を出す。

・ペットボトルに小さい球型発泡スチロールを入れて、降ると変化があることから、生徒が主体的に学びたいというができるのではないか。

・調査問題が、探究の過程に沿って行っている。参考に授業をデザインしてほしい。

・課題のアイディアも1つではないので、様々なものを見ていってほしい。

・H29年にアイディア集をDVDで配布しているので、探してみてほしい。


◯調査問題の活用として

①問題の構成が「探究の過程において」となっている

②問題を見出す場面について

③理科が身近に感じる工夫

(再び藤枝先生に交代)

◯新学習指導要領に関した評価について

・国研の評価と指導の一体化に関するpdfを見てほしい。

・学びに向かう力、人間性を見とるのが難しいということがある。

→ABCをつけて馴染まないという課題がある。

→生徒の内面に関するので難しい。いいところを見出してほしい。

「主体的に学習に取り組む態度」の評価

・2軸(横:粘り強く学習に取り組む態度)、縦(自己調整)で見とる。

・例えば単元や授業(観察、実験)の中で「試行錯誤した学習の状況を振り返る場面」をせっている。ことが考えられる。


その際、①粘り強く学習に取り組む態度

②①の中で、自ら学習を調整しようとする態度 を見とっていく。

【基本的な考え方】

 →学習指導要領で求められていることが「概ね満足できる」と判断できれば「B」

 →ただし、学校や生徒の実態に合わせて基準を定めて良い。

◯参考事例

*判断基準表(ルーブリックなど)

*チャック項目(チェックリスト)

◯評価の観点(主体的に学修に取り組む態度) → ワークシートの記述を評価

◯指導と評価の計画を作成することが重要 → 評価の項目を入れることが重要

*特に大規模校であれば、複数の先生が同じ場面で評価することが大切。

(「指導と評価の一体化」のための学習評価に関する参考資料(中学校理科p47より))

・毎回見とるのは難しい。全員の生徒の記録を取る場面は精選すること。

・単元の中で、3つの観点について、勢と全員の評価を記録に残す時間をそれぞれ少なくとも1つは設定すること

・評価の方針や評価基準を授業前に、できれば生徒に示しておく(共有する)ことが望ましい。

・まずはできるところから少しずつ、ブラッシュアップをしていくこと。

◯ICTの効果的な活用について

・文部科学省 mextchannel にあり。

・理科は実物が大事。観察・実験などの指導にあたっては、直接体験が基本であるということを忘れてはいけない。

・文科省「StuDX Style」をみてほしい。


◯現在の課題を解決するために

上記の3つの課題を解決するために

・日々の授業作りを大切にすること

→授業をデザインする力の向上

①この授業の本質は何か

②この授業で身につけさせたい能力は何か

③その能力が育成できたかをどのように評価するのか

④この授業はどの探究の過程を重視するのか

⑤そのためにどのような環境づくり(問いかけ・準備・支援など)を行うのか。

→授業前にデザインをしてほしい。この①〜⑤が答えられる教員は力がある教員である。


メモの走り書きで申し訳ないのですが、それほど熱量があったことと、自分の授業でできているところ、できていないところ、そして、全国で共通の悩みがあるんだなおということがわかりました。

とりあえず、2日目は前半だけでボリュームがあるので、昼からの分科会は第2部で!

(2日目後半へ続く)

【第70回全国中学校理科教育研究大会記録は各内容をクリック】

1日目の会議・レセプションの様子はこちらか

2日目の文科省講演はこちらから

2日目の分科会の様子はこちらから

3日目の記念講演の様子はこちらから

1日目の旅の思い出はこちらから

3日目を含むその他旅の思い出はこちらから

70回全国中学校理科教育研究大会を終えての所感はこちらから


コメント

このブログの人気の投稿

【1日目】第72回全国中学校理科教育研究会北海道大会【理事会・ブロック会・レセプション】

【2日目】第72回全国中学校理科教育研究会北海道大会【分科会】

【裏版1日目】全中理北海道大会裏珍道中記録【24年ぶりに飛行機乗るってよ(笑)】